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【グルメの迷宮】本場的手打&焼小龍包◆日暮里[京の華]

10/11/08 |散歩の達人編集部より|

日暮里駅はロケーションがおもしろい。西から登ってきた谷中の高台の果てにあり、駅をはさんで東側はどーんと崖下になっていて、昔からの繊維問屋街とか、下町レトロ臭がたまらん三河島方面へと続いている。駅の両側で風景ががらりと変わるのだ。

 最近、上野~成田を最速で結ぶ京成スカイライナーさんと、モノレール風の日暮里・舎人ライナーくんの登場で、地味地味だった駅舎と東の駅前エリアが数棟の高層ビルがそびえ立つモダン・エリアへ大変身したのは、記憶に新しいところ。高層ビルと駅は、谷中側の崖とほぼ同じ高さの遊歩道でつながり、往来が少し楽になった。 

 駅正面のビルには、駄菓子問屋街だった名残で駄菓子屋さん2軒残っていたり(1階・3階)、ディープなミニチュアカーの店やデニム生地そのものまで売っているエドウィンの大店舗が入り、マニアックなオーラを漂わせている。ディープなビルに生長しますようにと手を合わせずにはいられない(ある意味迷惑行為)。

 ここを含む周辺のビルには飲食店も入居して、駅前ごはんの選択肢が増えたのもうれしい。南インドとか、香港料理とか、これまたちょっとマニアックな店が紛れ込んでいるのも興味深い。でもって「京の華」は、そういう一軒であった。

 場所は日暮里駅、東口を1階に降りて左手、遊歩道の下をくぐった右手の高層ビル「ステーションプラザタワー」の1階にある。1.jpg

  一見、新築ビルに勢いで開いちゃった、町の中華屋に見えなくもない。店名からして小料理屋みたいだし。しかしよく見ると、壁に「焼小龍包」の字が大きく描かれているではないの。底が焼かれて硬いので普通の小龍包より食べやすい、乙な点心である。最近、吉祥寺と町田で見かけたなあ、流行るのかなあとか思いながら、気にかかって入ってみたのである。

 ぴったーん!

 入り口脇の厨房から、威勢のいい音が上がっている。ガラス越しに広い厨房を覗くと、チャイニーズらしい料理人が真剣に麺を打っているところであった。

 よくこねてから、飴細工のようにびろろんと伸ばして麺に仕上げていくタイプの手打ち中華麺である。料理人は他に数人。担当が分かれている様子で、かなり本場っぽくて本格的である。

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 席に腰掛けメニューを手に取る。ラーメンなどお馴染みの品も並ぶが、おすすめの「牛肉乾麺(汁ナシ麺)」に目が留まる。それと「焼小龍包」を注文。ほどなくして、まず「牛肉乾麺(汁ナシ麺)」がやってきた。

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おお!

 手打ち麺の上に、牛肉の細切りと、ザーサイ、ネギ、パクチー、油揚げの刻んで混ぜ込んだやつをのっけた品である。パクチーの薫り高い、現地ムードたっぷりのお品じゃあーりませんか。そしてお味の方は……うう!

 やや不揃いなもっちり手打ち麺に具ががばちょと絡んで口にすすり込まれていく。味付けはザーサイの持つ塩味がメインで、素材の味付けだけで食べさせる感じだ。それゆえ麺の美味さがはっきり感じとれる。いい意味で粗野で骨太な感じを残す、現地っぽい味わいである。

 続けて「焼小龍包」が到着(写真2下)。レンゲに載せて、先端に箸を刺して小穴を開け、中の肉汁をすする。続けて醤油ダレをちょいとつけて本体をはむはむ。要するに変形した焼き餃子みたいなものなんだけど、まずまずイケる。

 調子に乗っておつゆの麺も試してみたが、スープに凝るのではなくやはり具材の味で食べさせるスタイルのようだ。だからラーメンなど普通の麺類だと、ちと物足りない場合もあるかもしれない。本場チックな品を選びさえすればハズレる可能性は低そうだ。しかし一般的な品でも手打ち麺をつかった塩味の焼きそばは秀逸であった。って何品食べているのだ、自分。

 接客も丁寧で、汁飛び用に紙エプロンくれたりするし、こりゃいい店ができたもんだ。

 日暮里駅の東というと、「馬賊」という手打ちラーメン店が有名で、ほぼ独占状態であった。それに対抗したわけでもないんだろうが、新たな手打ち麺の店ができて、選択の幅が拡がったのは喰い手としてはうれしい。

 日暮里駅の東側、まだまだわさわさ発展しそうである。

(写真・文=奥谷道草)

DATA 京の華

肉麺1200円 牛肉乾麺(汁ナシ麺)1200円 

荒川区西日暮里2-22-1 ステーションプラザタワー105 

電話 03-5615-2593 営業時間 11時~24時 無休