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【グルメの迷宮】秘密の肉園◆富士見台[エチゴヤ]

11/01/07 |散歩の達人編集部より|

 池袋から西武池袋線で7駅目、富士見台駅は各駅のみぞが停車する、地味な駅である。知人がいるとか、何かしらご縁がなければ、そう降りることもないだろう。しかしこの駅、周辺を散策してみるとなかなか味わいがある。1つしかない改札を抜けて右折するとすぐに線路に沿った商店街に出る。地味ながらも味わい深い筋で、凝ったカレー店や渋い居酒屋などが、脇道にひょいと見て取れたりもする。 

 駅前からこの商店街を、池袋と反対方面に進んでいく。じきにガード脇の丁字路にぶつかり、商店街も一端終わるのだが、ここを左折してすぐ先の角を右折すると、また商店街が現れてまっすぐだらだらと続いていく。奥ゆかしい商店街である。

 ぶらぶら進んで左手にやたら渋い「末廣寿司」が見えてきたら、少し先の右手の角に、精肉店の「越後屋」が入った建物がある。隣はその越後屋が経営する「カレーショップ・越後屋」、2階が同じく越後屋の営む「ビーフギャラリー・エチゴヤ」と、まるごと肉肉しい小型ビルとなっている。精肉店とカレーショップとは、いわゆる町のまじめな食品店というたたずまい。 

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2階の「ビーフギャラリー・エチゴヤ」である。

 夕方5時30分から営業。建物脇の階段を上ると現れるのは、割と広い洋食店風の店。

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ビーフギャラリーという名前でそれとなくわかるように、牛肉主体の町のステーキハウスである。そして、初めてだと少なからずたまげるのが、精肉店の経営という利点を活かしまくった食べ放題コースである。

 何種類かあるのだけれど、一番高いのが〈石焼きステーキ・焼き肉食べ放題〉のコース。小さいサラダが1つついて、肉とご飯は食べ放題。その肉というのが、カルビ・ロース・豚ロース・若鶏もも肉・それにステーキ肉から好きにチョイスできるときたもんだ。店を紹介してくれた地元の知人と向かい合い、そんじゃまずはとステーキ肉を注文。食べ放題だしね、たいしたことはなかろうと高をくくっていたら、どでーんとした赤身肉の厚いのがやってきた。ビックリである。ステーキ肉をお代わりする度に、同じのが出てくるのだ。

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 これを遠赤外線の石焼き風のガスコンロに載せて戴く。じりじりといい具合に焼けてきたやつを、ひと手間かけて整えた甘ダレ、醤油ダレにポン酢ダレいずれかで戴く。

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肉の味つけはタレ付きとシンプルな塩味いずれかを選べるのだが、シンプルな味付けで十分にいける。ゴージャスな高級和牛とはいかないが、きちんと美味い肉である。

 こりゃいけると舌鼓を打っていると、壁に手塚治虫センセイの漫画の寄せ描きなどが飾ってあるのにやっと気づいた。お店の方にうかがうと、実は1970年から6年間、この店のある2階と上の3階に、手塚治虫の虫プロダクションが入っていたことがあり、その記念に頂戴したのだとか。

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 ううむ、この場所で数々の名作の一部が生まれたのかあ、そうわかると気のせいか(間違いなく気のせい)うまさひとしおである。理性のタガがはずれ、注文注文また注文。カルビもロースも、若鶏もも肉もこれまたいける。よしよし豚ロース君も取ってあげるからね……気づけば、2人でステーキ肉3枚を含む諸々10皿ぐらい平らげてしまった。あきらかに食い過ぎである。

 当分肉類は見たくもないという境地にまで達して、お一人様2980円(飲み物類は別)。家族経営のサービスも居心地よく、お得もいいところ。

 ともかく無性に肉を食らいたい時に知っておくと心強い店である。基本的に空いているし、今時なら新年会などにもおあつらえむきだ。

 

(写真・文=奥谷道草)

 DATA ビーフギャラリー・エチゴヤ

石焼きステーキ・焼き肉食べ放題、大人2980円 

練馬区富士見台2-28-12 

電話  03-3926-4560(9時~17時は03-3999-5177) 

営業時間 17時30分~21時 月休

*言うまでもなく食べきれる量を注文すること。