創刊号『全国観光時間表』1963年5月号の誌面を一部公開！【第5回】

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【P.66】山陰本線　急行〔出雲〕・準急〔ちどり〕

東京と山陰地方を結ぶ唯一の急行列車が、東京駅発19時50分の急行〔出雲〕で、京都駅から山陰本線に入り、福知山駅・鳥取駅・米子駅・松江駅・出雲市駅を経由して浜田駅まで至る。東京～出雲市間は1・2等寝台車が連結されるが、出雲市駅以遠は1・2等の座席車のみとなる。鳥取駅着が10時02分、米子駅着が11時42分、終着の浜田駅着は14時45分と、山陰本線内は昼行の急行列車であった。また、米子駅発広島駅行きの準急〔ちどり〕は、木次線・芸備線を経由する陰陽連絡列車の一つだった。

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【P.67】山陰本線　急行〔白兎〕〔だいせん〕・準急〔丹後〕〔きのさき〕〔但馬〕

京都～松江間の急行〔白兎〕は山陰本線のみを走る列車で、福知山駅では大阪駅発の急行〔白兎〕を併結した。同じ京都駅発の急行〔だいせん〕は、伯備線を経由して大社線の大社駅まで運転されるなど、運転系統は意外と複雑だ。京都駅発の準急列車は綾部駅から舞鶴線に入り、天橋立駅・東舞鶴駅・敦賀駅方面を結ぶ〔丹後〕、城崎駅まで山陰本線を走る〔きのさき〕、大阪駅発で播但線を経由する〔但馬〕、大阪駅発で姫新線・因美線を経由する〔みささ〕、三原駅発で伯備線を経由する〔皆生〕など、陰陽連絡線を経由する列車が数多く運転されていた。また、京都駅発9時38分の普通811列車は、山陰本線全線を走破する唯一の列車で、翌朝の5時11分に門司駅に到着した。

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【P.72】キハ80系気動車特急〔まつかぜ〕・福知山線・因美線・津山線

京都～松江間のキハ80系気動車特急〔まつかぜ〕は、山陰本線で唯一の特急列車。京都～福知山間は山陰本線ではなく東海道本線・福知山線を経由するが、これは大阪駅からの利用を考慮したものだ。大阪駅発の急行〔三瓶〕は浜田駅までの長距離を走る昼行列車で、大社駅行きの車両を併結。出雲大社の最寄り駅となるため、出雲市駅で分割して大社線に直通する。福知山線から山陰本線へ連絡する準急列車は〔丹波〕で、城崎・豊岡駅発着（一部は宮津線経由）で運転。また、大阪～大社・浜田間に夜行の普通列車（大社駅発着は1等寝台車連結）が運転、陰陽連絡線の準急〔砂丘〕〔みささ〕が因美線経由で運転された。