創刊号『全国観光時間表』1963年5月号の誌面を一部公開！【第6回】

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【P.94】鹿児島本線・長崎本線・佐世保線

東京・大阪方面から九州各地に向かう長距離列車が走る鹿児島本線には、東京駅発の20系客車（ブルートレイン）を使用した長崎駅行き〔さくら〕、博多駅行き〔あさかぜ〕、西鹿児島駅行き〔はやぶさ〕、一般形客車の熊本駅行き〔みずほ〕の夜行特急列車と、キハ80系気動車を使用した京都駅発の長崎・宮崎駅行き特急〔かもめ〕が運転。急行列車は東京駅発の鹿児島駅行き〔霧島〕、長崎・佐世保駅行き〔雲仙〕〔西海〕、名古屋駅発の熊本駅行き〔阿蘇〕、京都駅発の長崎駅行き〔玄海〕、熊本駅行き〔天草〕、大阪駅発の熊本駅行き〔ひのくに〕、佐世保駅行き〔平戸〕など、寝台車を連結した夜行列車が運転されていた。また、博多駅発着の山川駅行きの準急〔かいもん〕、小倉・博多駅発着の長崎・佐世保駅行きの準急〔ながさき〕〔弓張〕などがあった。

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【P.95】鹿児島本線・久大本線・豊肥本線

東京駅発21時30分の博多・大分駅行き急行〔筑紫〕〔ぶんご〕は、大阪駅発8時15分の昼行列車として山陽・九州路を走り、博多駅に19時50分、大分駅には21時30分に到着。山陽本線の昼行列車は、岡山～博多間の急行〔山陽〕、京都～長崎・宮崎間の特急〔かもめ〕、大阪～博多間の特急〔みどり〕、名古屋～鹿児島間の急行〔さつま〕などがあった。鹿児島本線と日豊本線を結ぶ久大本線や豊肥本線があるため、循環準急列車として、準急〔ゆのか〕〔ひまわり〕が設定されていた。博多駅発博多駅行きの〔ゆのか〕は久大本線を経由し、時計回り・反時計回りの2本が運転。大分駅発別府駅行きの〔ひまわり〕は豊肥本線を経由し、同じく2本が運転されていた。

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【P.113】特急〔かもめ〕・急行〔高千穂〕〔ひかり〕〔フェニックス〕・日豊本線

京都駅からの特急〔かもめ〕は小倉駅で長崎編成を分割して日豊本線を走る。京都駅から大分駅まで10時間42分、宮崎駅までは14時間の長旅であった。東京駅発14時35分の急行〔高千穂〕は、大分駅に12時37分、宮崎駅に16時58分、終着の西鹿児島駅には19時46分に到着。日本一の長距離を走る急行列車で、全区間の所要時間はなんと29時間11分であった。翌1964（昭和39）年10月、新幹線に列車名を譲ることになる急行〔ひかり〕は、鹿児島本線の列車と間違えてもおかしくない博多駅発の西鹿児島・熊本駅行きであった。小倉駅で門司港駅発の車両を連結し、別府駅では豊肥本線経由の熊本駅行きを分割。この列車で博多駅から熊本駅や西鹿児島駅まで行く人はいなかったと思われるが、途中駅での乗客の入れ替わりを見越した列車が設定されていた。急行〔フェニックス〕も西鹿児島駅から鹿児島本線・日豊本線を経由して宮崎駅を結ぶ大回り列車であった。