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■気になるニュースから■ 「広島電鉄創業110周年記念事業」12月まで

2022年11月9日

 広島電鉄は、11月中旬から12月まで「広島電鉄創業110周年記念事業」を展開する。1912年11月23日の電車市内線開業110周年を記念して、日頃の感謝の気持ちを伝えるとともに、各事業を通して「これからの広電」をアピールする。

 同社では「今回の110周年を機に、1912年11月の電車開業を『電車事業のスタート』にとどまらず、広電グループにとっての『祖業の始まり』と位置付け、事業や会社の枠を超えた『広電グループ』の記念すべき節目として、お客さまや地域の皆さまに感謝を伝える各種イベント・企画を実施する」としている。一部イベントは来年春ごろまでを予定している。

 

 広島電鉄は1910年6月の「広島電気軌道株式会社」設立が始まり。12年11月の市内軌道線開業から本格営業を開始した。31年に宮島線が全線開通。42年4月には「広島電鉄株式会社」を設立した。

 45年の米軍による原子爆弾投下では市内電車・バス全線が被災・不通となったが、市内電車は己斐―西天満間の復旧後、順次運転再開、48年12月には白島線を除き運転再開するなど復興を遂げた。戦災のつめ跡が残る中、バスとともに広島市民の生活を支えてきた。戦後も鉄道・バス事業に取り組むとともに、不動産、タクシー、観光汽船、ホテル業、旅行業にも進出するなど、中国エリアの地域鉄道の「雄」としての存在感を示す。

 営業キロは、鉄・軌道35.1㌔(鉄道16.1㌔、軌道19.0㌔)、自動車1306.9㌔(22年3月31日現在)。関連会社は15社。22年3月期連結売上高は273億9500万円。コロナ禍からの利用者回復傾向を受けて前期比7.8%増だが、損益ベースでは赤字となっている。

 同社では11月1日から、広島バス、広島交通、芸陽バス、備北交通、中国ジェイアールバス、エイチ・ディー西広島の6社とともに、広島市街地の路線バス・路面電車の運賃均一化などを行う「共同経営計画」をスタートさせている。

 

 「広島電鉄創業110周年記念事業」として計画されているのは次の通り。

 ■シンボルマーク

 シンボルカラー(緑色)の構成要素「青色」「黄色」を基調とし、最新型車両(5200形)を先頭に、同社と前身の広島電気軌道、広島瓦斯電軌の社紋、バスなどグループ事業を象徴するシンボルを配した。マークを90度回転させると平仮名の「ひ」となり「広電のはじまり」を表す。

広電シンボルマーク(広島電鉄提供).JPG

 ■電車・バスへの記念ヘッドマーク掲出

 19日から、市内電車、路線バス全車両(一部車両を除く)にシンボルマークをヘッドマークとして順次掲出する。

 

 ■イベント「ひろでんの日2022」

 23日に千田車庫と周辺(メイン会場)、ゆめタウン広島3階ゆめキッズ前TACHIMACHI(サテライト会場)で開催。電車やバスの展示、記念グッズ販売、同社社員が考案した各種体験・ワークショップなど。入場無料。10~16時。

広電ポスター(広島電鉄提供).JPG

広電イベント会場イメージ(広島電鉄提供).JPG

 ■千田車庫の無料見学スペース設置

 23日から千田車庫に隣接する敷地内に常設の「無料見学スペース」を設置する。見学台を整備し、安全なフェンス越しに車庫の様子を見学できる。予約不要。

 

 ■コラボ駅弁の販売

 宮島線沿線の特産品(アナゴ、カキ、がんす)を使用した特製駅弁「宮島線沿線ものがたり」(仮)を「ひろでんの日2022」イベントで限定販売。「あなご処 城山本店 さくら庵」の協力。1400円。110個限定。

広電 コラボ駅弁(広島電鉄提供).JPG

 ■創業110周年記念グッズなど発売

 ・レール文鎮

 実際に使用していた電車のレールに社紋を刻印した文鎮。縦13㌢、横13㌢(化粧箱サイズ)。5000円。200個限定。「ひろでんの日2022」メイン会場で販売。

広電レール文鎮(広島電鉄提供).JPG

 ・クリアファイル

 広電のあゆみを年表と路線図でたどるデザイン。A4サイズ400円。「ひろでんの日2022」メイン会場のほか、25日から千田、広島駅、横川、西広島、五日市、宮島口、宝町の各営業センター、紙屋町定期券窓口で取り扱う。

広電クリアファイル(広島電鉄提供).JPG

 ・記念ポストカード付き電車一日乗車券

 広島電鉄電車全線(市内線・宮島線)が1日乗り降り自由。創業110周年を写真で振り返るデザイン、3種類を用意。各700円。「ひろでんの日2022」メイン会場のほか、25日から千田、広島駅、宮島口の各営業センターで取り扱う。

広電一日乗車券(広島電鉄提供).JPG

 ■「ひろでんフォトコンテスト」の実施

 「広電とひろしまの街の風景」をテーマに、「ひろでん」と沿線の景色、思い出などを題材とした写真を募集。入賞・入選作品は電車内に掲示予定。12月25日までに、専用応募フォームから写真データを送付。または、広島電鉄「広電フォトコンテスト係」へ郵送。

 

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