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JR九州 「36ぷらす3」木曜日ルートの出発式

2022年7月14日

 JR九州は14日、787系特急電車のデビュー30周年を記念し、同車両で運行するD&S(観光)列車「36ぷらす3」木曜日ルート(赤の路、博多―鹿児島中央間)の出発式を博多駅で行った。

 787系は1992年7月15日、当時の鹿児島線博多―西鹿児島(現鹿児島中央)間を結ぶ特急「つばめ」として運行開始。ドーンデザイン研究所代表の水戸岡鋭治氏が初めて設計から携わった車両で、当時豪華な内装が話題となり、〝動くホテル〟と呼ばれた。
 2004年3月の九州新幹線(新八代―鹿児島中央間)開業により、特急「つばめ」は廃止され、博多―新八代間の特急「リレーつばめ」に。787系は現在も長崎線「かもめ」や日豊線「きりしま」などで活躍し、20年10月からは全車グリーン車に大改装された「36ぷらす3」が九州各地を運行している。
 この日、6番線ホームで行われた出発式には、鐘ケ江理恵駅長、水戸岡氏、787系デビューと同日生まれの筒井七奈運転士(博多運転区所属)が出席。
 水戸岡氏はあいさつで「787系『つばめ』のおかげで工業デザイナーになることができ、私にとっては今でも一番好きな、いいデザインができた車両だと思っている。こうして30年間も頑張って走ってくれて、改めてJR九州の皆さまやお客さまに感謝申し上げたい。今後も頑張って走り続けてほしい」と述べた。
 続いて「36ぷらす3」がホームに入線し、出席者によるフォトセッションを実施。全ての乗客が乗り込んだ後、鐘ケ江駅長と筒井運転士の合図で、定刻の9時52分に列車が鹿児島中央に向けて出発。社員や水戸岡氏らが手旗を振って見送った。
 同日夕からは30周年企画の一環で、かつて客室乗務員「つばめレディ」として「つばめ」に乗務経験のある約50人が再会し、鹿児島線鹿児島中央―市来間を往復する「36ぷらす3」車内で「つばめレディ同窓会」が開かれる。

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出発合図を送る鐘ケ江駅長(左)と筒井運転士=7月14日、博多駅6番線ホーム=(交通新聞社撮影©交通新聞社)