2022年11月28日
えちごトキめき鉄道は28日から、国鉄急行形電車「クハ455-701」の検査費用を捻出するためのクラウドファンディング(CF)を開始した。
クハ455-701を含む455系車両は、国鉄時代に急行用電車として製造され、現役で活躍する最後の国鉄急行形交直両用電車。2021年7月から「国鉄形観光急行」などにも運用されているが、車両老朽化が著しい。検査は4年ごとに行う重要部検査で、走行装置、ブレーキ装置、主電動機などの分解・検査・整備。6~8週間程度かかる。
検査費用については、455―701車内に建立した455神社での賽(さい)銭集め、記念乗車券の発行、夜行列車などのイベント、各種グッズの車内販売など通じて集めてきたが、費用全体額2500万円を補填するまでには至っていない。
2500万円の内訳は、車両検査費用1800万円、内装変更費100万円(座席モケットの国鉄色への変更、つり革の取り換え)、備品修繕費100万円(方向幕、サボなど)、改装費500万円(トイレ改修など)。
同社の計画では、2023年1月3日に車両運行を休止し、中旬から重要部検査開始(クラウドファンディング成立の場合)。3月上旬の検査完了・試運転を経て3月11日に撮影会、試乗会(予定)、同18日から運行開始する予定という。
クラウドファンディングでは目標額を500万円、募集期間は来年1月15日23時までとした。
「現役で活躍する最後の国鉄急行形電車クハ455―701を延命させよう」のプロジェクト名で、クラウドファンディングサイト「READYFOR」で募る。なお、目標金額を達成した場合のみ実行者は集まった支援金を受け取ることができる(All-or-Nothing方式)とした。
リターンは、「455系ポストカードセット」(3000円)、「クハ455―701サポーター」御名前掲出(1万円、5万円)、限定品「455ご支援記念急行券」(1万円)、限定品「急行券Tシャツ」(5万円)など。
えちごトキめき鉄道の鳥塚亮社長は「日本の鉄道史上においても非常に貴重な車両。検査にかかる費用さえ確保することができれば、クハ455-701が向こう約8年間走り続けられる可能性が見えてきた。皆さま方のご支援とご協力をよろしくお願いいたします」とコメントした。
えちごトキめき鉄道
https://www.echigo-tokimeki.co.jp/
クラウドファンディングサイト「READYFOR」