2022年10月20日
電車に乗る前に、ちょい飲みはいかが――JR九州博多駅5番・6番線ホームのポップアップ店舗に19日、おでん専門店「九州を元気にしたいっ隊!オデンジャー!」がオープンした。JR九州フードサービスの若手社員が提案した新業態で、早くも駅利用者の話題となっている。
熱々のおでんとスタッフの笑顔がお客さんを迎える
社員の1人が手掛けた店舗ロゴとキャラクター
同社が運営する同店舗では、これまで人気の飲食店と連携し、3カ月交代でラーメンやカレー、鯛茶漬けなどを展開してきたが、今回は初の直営店。同社運営のレストランなどで働く20代の若手社員4人が中心となってプロデュースした。
お店をプロデュースした若手4人組
出店計画において、立ち寄ってもらいやすい帰宅途中の利用者をターゲットに、営業時間を夕方以降に設定。中華料理も検討したが、知識や技術に頼る部分が大きいため、和食をジャンルに選び、これから寒くなる時期を考慮しておでん専門店に決めた。
●「うどん居酒屋」で使用する出汁をベース
おでんの出汁は、同社の「うどん居酒屋」で使用する出汁をベースに、鹿児島産鰹節や熊本産サバ節、長崎産いりこなど九州の食材を加えて風味を調整。試行錯誤の末、おでんに最適なオリジナルの出汁を完成させた。
●多彩なメニュー
おでんは、大根、玉子、こんにゃく、厚揚げ、ごぼう天(各150円)、牛すじ(200円)、トマト(350円)の7種類でスタートし、今後も種類を増やす予定。スタッフおすすめのトマトは丸ごと1個皮をむいて煮込んだもので、クリームチーズなどを加えると洋風の味わいも楽しめるそうだ。
このほか、里芋の唐揚げ(450円)、こだわりのポテサラ(350円)、おでん屋さんのカレー(300円)などを提供。ほとんどの料理におでん出汁を使用しており、カレーはスパイスの刺激を抑えた優しい風味に。ドリンクも豊富な種類をそろえる。
おでん出汁を使った里芋の唐揚げ
店内はカウンターの立ち席のみで、一度に入れるのは7人程度。壁に貼られた昭和のポスターがレトロ感を演出している。メニュー表を飾るおでんのキャラクターや店舗ロゴのデザインはスタッフの一人が全て手掛けたという。
店内はカウンターの立ち席のみ
筑肥線姪浜駅のタイ焼き店を掛け持ちする尾崎麻由さんは「地域と連携して九州を元気にしたいという思いを込めたお店です。おでんとお酒で1日の疲れを取り、次の日につなげていただけたら」と話す。