地方鉄道をとりまく過酷で厳しい状況が、長らく続いている。少子高齢化、モータリゼーションの進展、産業の空洞化、長引く不況、そして規制緩和・・・撤退を余儀なくされた路線が後を絶たないなか、地方の鉄道事業者はそれぞれ、涙ぐましい努力を重ねながら活路を見出そうとしている。そしてそれは、単に路線の存続という枠を超え、地域の雇用や産業を生み出し活性化にもつながっていく。本書では、奮闘している全国の地方鉄道をつぶさに取材、これまでの過程と現況、そして展望や打開策まで取り上げ、地方鉄道と地域経済の活性化に一席を投じる。
第1章 第三セクターの個性派社長
◎秋田内陸縦貫鉄道
◎いすみ鉄道
第2章 第三セクターのイベント列車
◎明知鉄道
◎樽見鉄道
◎松浦鉄道
第3章 上下分離経営の模索
◎若桜鉄道
◎上毛電気鉄道
◎信楽高原鐵道
第4章 グルメ列車に乗って
◎岡山電気軌道
◎豊橋鉄道
◎小湊鐵道
第5章 副業に活路を見いだせ!
◎伊予鉄道
◎銚子電気鉄道
第6章 三江線の存続と活性化に向けた模索
◎JR三江線
堀内 重人(ほりうち しげと)
1967年生まれ。立命館大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。運輸評論家として、執筆や講演活動、ラジオ出演などを行う傍ら、NPOなどで交通・物流・街づくりを中心とした活動を行なう。
主な著書(単著)に、『都市鉄道と街づくり-東南アジア・北米西海岸・豪州などの事例紹介と日本への適用』(2006年・文理閣)、『高速バス』(2008年・グランプリ出版)、『鉄道・路線廃止と代替バス』(2010年・東京堂出版)、『廃線の危機からよみがえった鉄道』(2010年・中央書院)、『地域で守ろう!鉄道・バス』(2012年・学芸出版社)、『ブルートレイン誕生50年-20系客車の誕生から、今後の夜行列車へ-』(2012年・クラッセ)、『新幹線VS航空機』(2012年・東京堂出版)がある。
日本交通学会・公益事業学会・日本海運経済学会・交通権学会・日本モビリティー・マネジメント会議・日本環境教育学会会員。
詳しい購入方法は、各ショップのサイトにてご確認ください。