1940年頃、日本経由でナチス迫害から逃れたユダヤ難民。彼らを救った杉原千畝はよく知られるが、それは決して杉原一人では成し得なかった。本書は、彼らが通った遠き日本へのルートや、敦賀や神戸で語り継がれる当時のエピソードに始まり、杉原以外の外交官やユダヤ難民(杉原サバイバー)のその後など、“杉原ビザ”の功績を書き著してゆく。著者独自の取材による2139人の「杉原リスト」も初公開。2012年に発行された交通新聞社新書044『命のビザ、遥かなる旅路』の続編にあたる。
第 1 章 ナチスに追われたユダヤ人のヨーロッパ逃避行
第 2 章 アルバムとの出会い
第 3 章 私が会った杉原サバイバーたち、そしてその後
第 4 章 身元が判明したアルバムの人々
第 5 章 ヤン・ズワルテンダイク
(駐カウナス・オランダ領事)
第 6 章 根井三郎(駐ウラジオストク総領事代理)
第 7 章 N・A・J・デ・フォーフト
(駐神戸オランダ領事、後に駐日オランダ大使)
第 8 章 建川美次(駐ソ大使)
第 9 章 タデウシュ・ロメル(駐日ポーランド大使)
第10章 杉原リストの2139人を追って
独自調査に基づく最新「杉原リスト」
北出 明
1944(昭和19)年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒、国際観光振興会(現・国際観光振興機構=JNTO)に就職。ジュネーブ、ダラス、ソウルの各在外事務所に勤務。1998(平成10)年国際観光振興機構コンベンション誘致部長。2004(平成16)年JNTO退職。著書に『風雪の歌人』(講談社出版サービスセンター)、『争いのなき国と国なれ』(英治出版)、『韓国の観光カリスマ』(交通新聞社)、『釜山港物語』(社会評論社)がある。
お詫びと訂正
10頁、123頁、166頁、239頁に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
10頁6行目:
【誤】行なった
【正】行った
123頁5行目:
【誤】ヴェラ
【正】リンダ
166頁9行目
【誤】渡航証明者
【正】渡航証明書
239ページ最終行
【誤】駐日ポーランド共和国
【正】駐日ポーランド共和国大使館
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