本書では、昭和45年の万博輸送、昭和50年3月の山陽新幹線博多開業、昭和60年3月の東北・上越新幹線上野開業等で手掛けたダイヤ改正や新線開業、臨時列車設定などの際のお宝エピソードを大公開。路線上に空いている時間帯を探し、車両や人員を確保し、日本全国に効率よく列車を走らせる。コンピューター化以前、手作業時代の悪戦苦闘の話の中には、当時の世相も垣間見える。また、チマタの疑問「ダイヤはどうやって作るのか?」の答えもここにある。
第1話 昭和50年3月、山陽新幹線博多開業まで
第2話 昭和30年代の運転指令室①
第3話 昭和30年代の運転指令室②
第4話 湘南・伊豆への優等列車物語
第5話 万博輸送の思い出
第6話 熱い夏に土用波が教えた「はつかり51号」
第7話 首都圏の「顔」山手線電車①
第8話 首都圏の「顔」山手線電車②
第9話 武蔵野線ダイヤ今昔物語①
第10話 武蔵野線ダイヤ今昔物語②
第11話 増発から減量へと転じたダイヤ改正
第12話 科学博輸送計画と60‐3改正に思う①
第13話 科学博輸送計画と60‐3改正に思う②
第14話 東北・上越新幹線の上野開業と60‐3改正
第15話 発想の転換が生み出した大ヒット商品
猪口 信(いのぐちまこと)
昭和7年生まれ。昭和25年国鉄に入社し、昭和35年東京鉄道管理局・東京南鉄道管理局列車課で指令業務・ダイヤ改正を担当。昭和44年9月国鉄本社運転局運転課に転勤し、全国の特急・急行の列車計画、新幹線の開業業務、西日本線区の基本計画等を手掛ける。その後、新幹線総局列車課輔佐、首都圏本部列車課輔佐を経て、昭和60年3月首都圏本部列車課長に。東北・上越新幹線開業に参画し、昭和61年3月国鉄を退職。弘済出版社勤務ののち、第三セクター鉄道等協議会事務局次長を務め、退職後も列車輸送の変遷を追求整理している。著書に『国鉄特急変遷史』『JR特急10年の歩み』(いずれも弘済出版社)など。
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